気ままにおススメ#2 映画『ノルウェイの森』

映画『ノルウェイの森』

制作年/1994年
制作国/アメリカ
監督/トラン・アン・ユアン
主演/松山ケンイチ・菊地凛子・水原希子
上映時間/133分

今回は、村上春樹の小説を映画化した『ノルウェイの森』をご紹介!

原作となる小説は村上春樹さんの5作目となる作品となり、1987年の刊行以来現在までに累計発行部数が1000万部を超え、50か国に翻訳されている世界的なベストセラー作品の一つ。
ちなみに、アジアで最も多くの外国語に翻訳された本1位タイです!

今回この作品を取り上げさせていただくきっかけとなったのが、ヒロインである直子役の菊地凛子さんは秦野市出身であるからです(^^)

身近なところから世界的に活躍されている人が生まれたというのは、他人ではありますが誇り高いです(笑)

あらすじ

主人公(ワタナベ)は大学に進学後、高校時代の親友で自殺してしまったキズキの彼女(直子)と再会する。

何度もデートを重ねるうちに互いに打ち解けていきますが、それと同時に直子の心は徐々に不安定になっていく。

現実世界を生きられない直子と大学を通じて出会った現実世界に生きる人たちと関わりの中にいつしか葛藤が生まれる…

映画の見どころ①深く愛すること。強く生きること。

映画ポスターには、キャッチコピーとして「深く愛すること。強く生きること。」というコピーが書かれています。

同作を配信する東宝はこのコピーについて、
「『ノルウェーの森』で描かれている大切な誰かを愛していくことの深さと、そしてその愛した誰かと生きていくことの強さをワタナベの人生のモットーのように言葉にしたもの」と説明しています。

そして、それと同時に同作には多くのとらえ方があり、
「その世界はまさに森のような広がりを持っています。愛と性、生と死、男と女、強さと優しさ、刹那(せつな)と永遠など、さまざまな要素が茂っている『ノルウェイの森』。ぜひあなたならではのキャッチコピーをつけて楽しんでください」とも呼びかけています。

考えれば考えるほど、見方を変えてみれば変えてみるほど新たな発見が生まれる、そのような深みがある作品だと思います。

まずは、”深く愛すること”とは?”強く生きること”とは?と疑問を持ちながら、映画を見てみてください。
そして、最後自分の中で答え合わせをしてみるといいと思います!

redandgreen

映画の見どころ②色の物語り

原作を知ればもっと映画の深みに気づけると思うので、今回は特別に一つヒントをお教えします!

原作本の表紙は、上巻が”赤”、下巻が”緑”の一色で塗られています。
この色の解釈として赤=死、緑=生を表しているとされ、この物語の要素となる生と死を暗示させる工夫が匠に施されています。

村上春樹さんの作品はすべて読破したのですが、本当にこういう仕掛けが上手いんですよね~

このほかにも注目するところはたくさんあるのですが、キャッチフレーズの次にこの2色に注目して見てみていただけたらと思います!

Firefly ノルウェイの森 ススキ高原 61994

映画の見どころ➂小説との対比

やはり原作が小説であるからには小説も読んでほしいです!!

小説では、映画で登場した大学で出会った緑や永沢先輩、突撃隊などの人物像がはっきり書かれており、より物語を立体的に見ることができると思います。


もちろん、映画には時間の制限もあるため表現しきれない部分も、小説では描かれています!
それゆえに、この作品は映画と小説を見ることで2倍、いや何十倍にも楽しめる作品であります(^o^)/

最後に…

以上、映画『ノルウェイの森』のご紹介でした!

見どころ①~➂では挙げませんでしたが、登場人物の配役も原作の登場人物の雰囲気ととても合っていると思います!(賛否両論ある模様…)

直子の身にまとう危うさをしっかりと演じられていた菊地凛子さんにも、ぜひ注目してみてくださいね(*´ω`)

また、この作品は本当に奥が深くて、冒頭でも書いた通り何度も映画や本を読んできた私ですら、見るたび、読むたびに新たな発見が見つかるほど💦

ぜひまだ村上春樹さんの小説を読んだことがない人は、村上ワールドの入口として映画『ノルウェイの森』を見てみてはいかがでしょうか!